関根 伸夫
(1942〜 埼玉県生)
位相絵画 「達磨」
シルクスクリーン
「絵空事 赤い風船」
関根さんの作品を初めて見たのは版画作品でした。今まで見た作品とは違い感想が何も浮かばなかったものでした。「なんだろう???と、きょとんとしてしまった」という言葉が一番近かったでしょうか...
でも少しずつ感想が浮かびました。「実際にはありえないよー」と言いたくなってしまうことや、「こーだったらおもしろいかも」とかいうことを表現しているのかなぁ、と。
そして関根さんは物事を一方向からでなくあらゆる方向から見ているとても頭のやわらかい人だな、いかに自分の頭がかたいかを思いしらされました。そういう意味では「考える絵画」というような気がしました。
左は「位相絵画」と呼ばれる関根さんの作品で主に
1987〜1992年に涌きあがってきたものです。
絵画の世界からなぜか彫刻・環境美術の仕事へ変化していった中、やはり「絵」を描きたいという思いがあったようです。ただ作品を描いていないブランクも長く絵筆をにぎるのでなく紙をやぶったり貼りつけたり、ひっかいたりという彫刻的な行為に近いものになったことは本人にとっては自然の流れだそうです。
切り取った紙はまた画面上に貼りつけられ最後に金箔で覆われています。
この「増えも減りもしない(ゴミをださない)」とか「極限すれば元にもどせる」というあたりが禅問答を彷彿させます!
関根作品は時にお茶目に、時に厳しく、時に愉快に とこちらの幅を
ひろげてくれます。
                               石田 和枝